おそく起きた朝のお昼ごはん。コーヒー・きのこの山・たけのこの里。
ちいさい頃は、きのこの山よりたけのこの里のほうがぜったいに美味しいと信じてた。ビスケット生地よりクッキー生地のほうが歯ごたえが甘美だし、チョコレートもたけのこのほうがミルキーだったから。きのこのほうが好きな人って大人だなあ思っていた。きのこ好きの理性や自制心のようなものにすこし憧れていた。きのこも手にしたかった。でも好きだったから、かならずたけのこを選んでいた。
きのこの山とたけのこの里をめぐって思いだす。
どちらかしか選べない世界での思考回路。
なんと大人になったら想像外の、両方とも手にすることができたんだけど。
思考は現実化する、というナポレオンヒルの言ったこと。
想像もできないことは実現もしないってことだ。
ちいさい頃は、たけのこの里だけしか手にはいらなかった。
はやく大人になりたいとずっと思ってた。
なんでも選べる。造っていける。責任を負える。だいぶ自由だ。